新聞はどうなる?

 まあ今のままってことは絶対にないでしょうが。

 それにしても、ほんとうに経営ヤバいんだなってことが最近どんどんあきらかになってきましたね。

 朝日新聞天声人語に新聞礼賛の記事をかき、読売新聞は池上彰さんの『新聞勉強術』をやたらもちあげていました。

 新聞そのものからこういうなりふりかまわない言説がとびだすあたり、各社のあせりを感じます。まさに「かたるにおちる」ってやつですね。ネットではどっちもボコボコにけなされてましたが。

 特に広告費は大激減らしいですが、会社だってバカじゃないんだから、けずれるところからけずっていくでしょうよ。そもそも、自分らが不景気+日本沈没をさんざんあおったから、みんな先行きの不透明感を感じて広告費を削減しはじめたんじゃないですか?

 別のエントリでもかいたんですが、日本人がこれだけ国家や社会に対して悲観的なのは、もちろんお国柄もあるでしょうが、なによりメディアがやたらめったら日本(政治、経済、文化なんでも)をたたいておとしめてきたこともおおきく影響しているとおもいます。なにしろ円高なら「輸出に依存する日本経済は破滅します」、さりとて円安なら円安で「外貨にみすてられた日本経済は破滅します」ですから。どないせえっちゅうんじゃ。

 そうじゃなくたって、日本のメディア(特に新聞)はびっくりするようなむちゃくちゃをやっていたわけです。24時間ハイヤーをのりまわし、入社数年目のペーペーが大新聞様の威光をかさにきて「経営者にあわせろ」なんてのたまう。もと○○新聞論説委員なんて肩書きの大学教師はゴロゴロしてます(これでよく官僚のタクシー券やら天下りを批判できるもんです)。おまけに企業からバカたかい広告費をとって、その結果できた記事が「首相はKY(漢字がよめない)」とかほんとうにみんなもっとブチぎれていいとおもうよ。

 ついでだからかきますが、ここ20年大なり小なり変動がいちじるしい日本の社会でほとんどかわっていないのがマスコミなわけです。成果主義が一時期もてはやされましたが、もっとも礼賛していた新聞社は実は年功序列だったというわらえない話。くわえて、例外的な再販制度で念入りにまもられてきました。冗談ぬきでビッグ3の経営再建になにかいえる立場じゃないとおもうんですが。「旧態依然とした経営モデルから脱しきれていない」のはおまえらもいっしょだろ。

 しかも、自分たちの没落の理由はインターネットの台頭だとつごうよくきめつけ、ことあるごとにネットたたき。自分たちがお金にみあった仕事をしていないからだとは夢にもおもわないらしい。

 ともかく、こうしてメディアの解体がすすむのは、日本のためにもたいへんにけっこうなことだとおもいます。

 そしてまた今年も、就活生の不安をあおって日経新聞を大量にかわせるあのもよおしがひらかれるのだろうなあとため息。

 ことし就職活動をはじめるみなさん。
 別にあんなもんよまなくても就職できます。
 わざわざ新聞とるくらいならそのお金を交通費にまわしたほうがいいです。